SWELLとLightning G3が気になる
どんな違いがるの?
どっちを選んだほうがいい?
そんな疑問に答えます。
僕は仕事でWeb制作の仕事をしています。SWELLと有料版のLightning G3を購入し、サイト制作の現場で両方テーマを使っているユーザーです。
両方とも使いやすく買って良かったなと感じる当たりテーマです。両テーマともブロックエディター対応で自由度が高く、色んなデザイに対応していますが、かなり違いがあります。
SWELLとLightning G3を使って感じたメリット・デメリットをシェアします。SWELLとLightning G3の購入に迷っているヒトデ、違いを比較したい人はぜひこの記事をお読みください。
SWELLとLightning G3の概要
まずはSWELLとLightning G3の基本情報です。
WordPressは海外のエンジニアが開発したもが多数ありますが、SWELL、Lightning G3ともに日本の会社が開発したテーマです。両テーマともにGPLライセンスということで、1つのテーマを購入すると複数サイトで使えるというメリットがあります。
WordPressテーマ「SWELL」の概要
まずはSWELLの基本情報です。2019年3月に発売された比較的新しいWordPress有料テーマ。特徴の1つがWordPress標準エディター「グーテンベルグ」に対応している点です。
グーテンベルグ自体を拡張していて、とにかくエディターが使いやすいと感じます。もともとクラシックエディターをメインに使っていました。グーテンベルグは苦手でしたが、SWELLのエディターを経験してからは「グーテンベルグしか使いたくない」と思うほどになりました。
WordPressテーマ「Lightning G3」の概要
Lightning G3はWordPress無料テーマLighthingの有料バージョン。発売は2021年5月、かなり最近リリースされたばかりのテーマです。
WordPress有料テーマはブログ向けのものが多く出回っていますが、Lightning G3はコーポレートデザインに特化した機能を搭載しています。
Lightning G3の概要 | |
---|---|
テーマ名 | Lightning G3 Pro Unit |
販売事業者 | 株式会社ベクトル |
テーマの価格 | ¥9,900(税込) |
発売日 | 2021年5月10日 |
ライセンス | GPL |
公式サイト | Lightning G3 |
【比較】SWELLとLightning G3のデザインはどう違うか?
SWELLとLightning G3のデザインの違いを比較します。SWELLとLightning G3は共通してデザインの自由度が高いテーマです。作り手のスキル次第で、お硬いビジネス系から可愛い系にもアレンジできます。
SWELLのデザイン事例
SWELLの公式サイト上にあるデモサイトはブログデザインがほとんど。「コーポレートサイトって作れるの?」と疑問を持つかもしれません。
SWELLでコーポレートデザインのデモサイトを作ってみました↓
デモサイトの通りカッチリとしたビジネス系、アーティスト系、飲食、エンターテイメント系、和風などオールジャンルに対応しています。
SWELLで作ったサイトのデモデザインは次の記事で紹介しています。
Lightning G3のデザイン事例
Lightning G3は「ザ・コーポレート」というバリバリの企業サイトが作りやすいテーマです。
Lightning G3を使ってデモサイトを作ってみました。
Lightning G3で作った企業サイトデザインは以下の記事で詳しく紹介しています。
【比較】SWELLとLightning G3でハッキリ違う点
まずはSWELLとLightning G3で「ハッキリと違いがある点」を紹介します。
違い
- 料金システムが「買い切り」と「サブスク」
- ヘッダーの設定オプション
- カスタマイザーが視覚的
それぞれを解説します。
【違い①】料金システムが「買い切り」とサブスク
SWELL | Lightning G3 | |
---|---|---|
価格 | ¥17,600(税込) | ¥9,900(税込) |
支払いタイプ | 買い切り | サブスク |
SWELLとLightning G3の大きな違いの1つめが料金システムです。
SWELLは「買い切り」タイプ
SWELL | |
---|---|
価格 | ¥17,600(税込) |
支払いタイプ | 買い切り |
自分のサイト | 使いまわし可能 |
第三者のサイト | 使いまわし可能 |
テーマの価格
SWELLは買い切りタイプ。価格は17,600円です。
「一回支払うだけ」というシンプルな料金システムです。
公式サイトで販売しているのはSWELLのテーマ本体のみです。オプションの有料プラグインや拡張ソフトウェアといったものは一切ありません。
この料金には「テーマのアップデート」と「サポートフォーラムで質問を投稿できるアカウント」が含まれています。一度購入すると不具合対応や新機能を含むテーマのアップデートバージョンが都度手に入ります。
複数サイトで使える
1つSWELLを購入した場合に複数サイトで利用できます。自分の会社のホームページを作った後、別のサイトをSWELLで作っても構わないというライセンスシステムです。
WordPress有料テーマの中には、「1つのテーマ=1つのサイトのみ利用可能」といったタイプがあります。そういったテーマと比較するとSWELLはお得感があります。
SWELLのライセンスの詳細については次の記事で詳しく解説しています。
Lightning G3は「サブスク」タイプ
アップデート期間 | 価格 | 割引価格 |
---|---|---|
1年間 | ¥9,900(税込) | ¥0 |
3年間 | ¥26,400(税込) | ¥3,300 |
5年間 | ¥39,600(税込) | ¥9,900 |
価格
Lightning G3はサブスクタイプ。スマホなんかと同じで長期契約になるほど割引されるシステムです。
一番安い1年契約で9,900円。購入日から1年間、テーマのアップデート版がダウンロードし放題といういシステムになっています。
アップデート期間が過ぎてもテーマファイル自体はそのまま使えます。期限が切れると単純にテーマのアップデートができなくなるだけです。契約期限が切れても、サイトが消滅するようなリスクはありません。
ちなみにサブスクといっても、最初にまとめてお金を支払うシステムです。毎月の支払いではありません。
サブスクにありがちな自動更新はありません。
「うっかり更新された!」的なことは起こりません。
良心的なサブスクといった気がします。
複数サイトに使える
SWELL同様に複数サイトで使えます。
Lightning G3のライセンスの詳細は次の記事で解説しています。
【違い②】ヘッダーの設定オプション
企業サイトのデザインで、ヘッダー部分に「電話番号」「営業時間」「問い合わせボタン」を表示するようなデザインがありますよね?Lightningは管理画面上から簡単に設定できますが、SWELLはちょっと工夫が必要です。
SWELLは電話番号が入れにくい
SWELLは電話番号や問い合わせボタンを設定する専用オプションはありません。テーマの機能だけでは、上記の画像のヘッダー構成にするは不可能です。
ある程度知識のある人であれば以下のデモサイトのように電話番号をヘッダーに設置することができます。
自力でSWELLのヘッダーに電話番号を表示するのが難しい人向けに、解説用の記事を書きました↓
Lightning G3は電話番号・問い合わせボタンを設定オプションがある
上の画像はLightning G3のカスタマイザーの様子です。
「電話番号」「営業時間」「問い合わせフォームのリンクURL」などを設定する入力項目があります。
仕事で企業サイト制作をしていますが、ヘッダーに電話番号と問い合わせフォームへのボタンを付けてほしいという要望はよくあります。
定番の設定機能があるのはやはり便利だなと感じます。
【違い②】 カスタマイザーが視覚的
ヘッダーやサイドバーなどを設定するカスタマザーの使い勝手についてです。カスタマイザー部分はLightning G3のほうが視覚的で初心者向けかなと感じます。
SWELLのカスタマイザーは構造化シンプルで分かりやすい
SWELLのレイアウトまわりの設定はカスタマイザーから行えます。カスタマイザーは構造も分かりやすく使いやすいと感じます。
カスタマイザーで設定をすると、右側のプレビュー画面に即設定が反映されます。
有料テーマの中にはカスタマイザー以外にも専用の管理メニューを設けているものがあります。そういったテーマの場合、プレビュー機能がないので設定が反映されているかページをいちいち表示させる必要があり、手間がかかります。
Lightning G3は「視覚的」で分かりやすい
Lightning G3のカスタマイザーはプレビュー画面に「ペン」のアイコンが表示されています(上図参照)。
このペンのアイコンをクリックすると、左手に選択した部分のカスタマイズオプションが表示される仕組みになっているんで、直感的にレイアウト設定が行えます。
こんな人でも安心
- どこから設定していいか分からない
- 専門用語が分からない
カスタマイザーの仕様はSWELLとの比較に限らず、他のテーマと比較してもダントツです。
SWELLとLightning G3の共通点
SWELLとLightning G3の違いではなく、両方のテーマを使ってみた感じた共通点をシェアします。
共通点
- 企業サイトが作りやすい
- 自由度が高い
- ブロックエディター対応
- レスポンシブ対応
- サポートがある
- アップデートがしっかりしている
共通点をそれぞれ解説します。
【共通点①】企業サイトが作りやすい
SWELL | Lightning G3 | |
---|---|---|
企業サイトの作りやすさ |
SWELLは公式サイトにブログの事例が掲載されているため、ブログ用テーマの印象がありました。試してみるとコーポレートサイトも普通に作れました。
ブログ型ではなくサイト型のデザインにも対応しているので、テンプレートを使ったサイトにありがちなブログ感が出ません。HTML+CSSといったコーディングの知識がなくても、簡単にオリジナルデザイン風にサイトを仕上がることができます。
Lightning G3はビジネス系サイトに特化しているテーマです。
最近はサイトにデータをコピーするだけでオシャレなデザインに仕上がるデモデータファイルの提供をしています。
デザイン力に自信がない人、WordPressに慣れていないユーザーでも会社のホームページがコピペで作成できる仕組みになっています。
【共通点②】デザインの自由度が高い
SWELL | Lightning G3 | |
---|---|---|
デザインの自由度 |
デモサイトを紹介した通り、SWELLとLightning G3は色んなジャンルのサイトが作れます。両テーマともにデザインの自由度が非常に高いのが特徴です。
特にコンテンツ幅を横いっぱいに広げる「フルワイド機能」、動画を背景に設置できる「カバー機能」、要素を横並びに表示する「リッチカラム」の使い勝手バツグンです。
どちらのテーマを選んでも同じようなレイアウト機能が使えます。
【共通点③】ブロックエディター対応
SWELL | Lightning G3 | |
---|---|---|
ブロックエディター対応 |
WordPressバージョン5.0から標準エディターが「ブロックエディター」に仕様変更されました。
有料テーマの中にはブロックエディターに対応していないものがありますが、SWELL、Lightning G3ともにブロックエディター対応しています。
WordPressの標準ブロックが使える他、テーマ固有のオリジナルブロックが用意されています。
「ブロック」は、WordPressの装飾機能のことです。
旧式のエディターで運用するためにはClassic Editorプラグインが必要です。
この Classic Editorプラグイン、実は以前に「サポートを停止する」という発表がありました。その後サポートが延期されましたが、将来的にサポートが停止されるリスクを考えるとブロックエディター対応テーマを選んだほうが無難だと感じます。
SWELL、Lightning G3ともにWordPress標準エディターですので安心です。
【共通点④】レスポンシブ対応
SWELL | Lightning G3 | |
---|---|---|
レスポンシブ対応 |
両テーマともにパソコンだけでなく、タブレットやスマホに対応しているテーマです。企業系のサイトと言っても、パソコンユーザー向けの業種もあれば美容サロンや整体院などスマホユーザー向けの業種もあります。
SWELLとLightning G3はコンテンツ部分がレスポンシブなのは当然として、ヘッダー部分に表示するメニューやフッター部分をパソコンとスマホ用に出し分ける機能があります。
【共通点⑤】サポートがある
SWELL | Lightning G3 | |
---|---|---|
サポートの有無 |
SWELLとLightning G3にはサポートがあります。
操作方法が不明な場合や、不具合について相談できます。両方のテーマともにサポートはフォーラム形式です。テーマ購入後にフォーラムにアカウント登録すると、質問を投稿できるシステムです。
SWELLは開発者さんだけでなく、SWELLユーザーの有志が返答を書き込んでくれます。 Lightning G3のサポートは、スタッフの人の回答が多い印象です。
ちなみに、サポートが一切ない有料テーマもあるのでテーマ選定時にはしっかり確認しておきましょう。
【共通点⑥】アップデートがしっかりしている
SWELL | Lightning G3 | |
---|---|---|
アップデート |
新機能の追加、不具合の解消を目的としたテーマのバージョンアップについてです。
SWELLとLightning G3はかなりアップデート頻度が高いです。 僕が持っている他のテーマだと、1年に2回程度のバージョンアップしかないテーマもあります。
SWELLやLighthing G3は毎月何度かアップデートがあります。不具合の内容によりけりですが、「これは結構重要度が高そうなだなー」といった不具合はかなり迅速に対応する傾向です。
どっちのテーマを選ぶべきか?
SWELL、Lightning G3の違いを解説してきましたが、どちらも良いテーマです。
結局のところ、「用途」によりどちらかを選ぶことになります。
SWELL向け
次の用途ならSWELLが向いています。
こんな用途ならSWELL
- ブログを運営したい
- オウンドメディアを作りたい
- 記事をオシャレに装飾したい
- 買い切りでコスパの良いテーマを使いたい
SWELLはブロガーに人気のテーマです。
理由は記事をオシャレに仕上がる装飾機能が豊富で、エディターが使いやすいといった点があります。作成予定のサイトがオウンドメディアなどテキストメインの場合にはSWELLは最適な選択です。
既存のサイトがある場合、サブディレトリーに新規WordPressサイトを立ち上げSEO系のテキストコンテンツを作るといった構成なんかにSWELLは向いています。
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Lightning G3向けの人
次のような用途・立場の人にLightning G3は向いています。
こんな用途ならLightning G3
- 自社サイトのHPを作りたい
- 難しい作業はしたくない(できない)
- WordPressに不慣れなWeb制作事業者
Lightning G3は企業サイト向けのテーマです。自分の会社のHPを自作したい人や、受注制作でクライアントのサイトを作る人に向いています。
SWELLとの大きな違いとして、あらかじめデザインパーツが用意されている点があります。難しい作業はしたくないけどオシャレなHPを作りたいという人でもサイトが作れます。Lightning G3は拡張デザインキットが別売りされています。サイトに読み込みだけで、プロがデザインしたセンスの良いデモサイトに一瞬では切り替わる仕組みが用意されています。
まとめ
WordPress有料テーマ「SWELL」と「Lightning G3」の比較記事でした。
僕は両方のテーマのユーザーですが、どちらも良いテーマだなーと感心しています。
装飾の豊富さとデザインの好みでブログを作るならSWELLを選びます。仕事で企業系サイトを作るならクライアントの要望しだいでSWELLとLightning G3を使い分けるといった棲み分けをしています。
テーマ選びのさいに参考になさってください。
この記事執筆時の最新バージョン
- SWELL:2.5.6.1
- Lightning G3 Pro Unit :0.2.4.1
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