ArkheとSWELLってどう違うの?
Arkheって本当に無料なの?
サイト制作に向いているのは、どっち?
そんな疑問に答えます。
ArkheとSWELLは同じ開発者さんが作ったWordPressテーマです。Arkheは無料、SWELLは有料。いったい何が違うのか?気になりますよね。
本記事ではArkeとSWELL両方のテーマを使ってわかった違いをシェアします。
【比較】ArkheとSWELLのテーマとしての役割
基本機能を比較すると、SWELLのほうが圧倒的に上です。
というのも、SWELLは「完成したテーマ」。一方のArkheは「Web制作のベース」というコンセプトで開発されているからです。
テーマとしての完成度
Arkhe | SWELL | |
---|---|---|
ブログとしての活用 | 独自カスタマイズが必要 | そのまま使える |
企業サイトとして活用 | 独自カスタマイズが必要 | そのまま使える |
違いを詳しく掘り下げます。
SWELLは完成したプロダクト
SWELLは有料販売されているテーマ。エディターのオリジアンルブロックがオシャレで、カスタマイザーのオプションも豊富です。プログラムのコードのスキルがなくても、ブログやコーポレートサイトを作ることができます。
SWELLの機能の一例
- サイト全体を調整するレイアウト機能
- テキストを装飾する機能
- ページを装飾するオリジナルブロック
- コアブロックの拡張機能
- 高速化機能
あげたらキリがないぐらいの機能が組み込まれています。
プラグインや独自カスタマイズなしでも、ブログや企業サイト制作にそのまま使えます。
プログラムスキルがない人や、デザインに自信がない人でもオシャレなサイトを作ることができるテーマです。
Arkheは企業サイト制作のベース
Arkheはサイト制作事業者向けのテーマです。
あくまでベースとなる機能だけ組み込まれています。ちなみにSWELLで使えるオリジナルブロックや、カスタマイザーのオプションはほとんど組み込まれていません。
具体例をあげます。
トップページのメインビジュアですが、SWELLはカスタマイザーから「静止画」「動画」「スライダー機能」から好きなものを選べる作りになっています↓
マウス操作でポチポチ選ぶだけの仕様なので、コードを書く必要はありません。
メインビジュアルのサイズ調整や、PCとスマホで別のメインジュアルを出し分けたり、フィルター処理をするオプションもカスタマイザー上に用意されています。
一方のArkheのカスタマイザーには「メインビジュアル」や、「トップページ」といったメニューはありません↓
メインビジュアルを表示するにはコードを組んだり、プラグインを導入したり工夫する必要があります。
クライアントから「自由にメインビジュアルを変更できるようにしたい」といった要望をうけた場合、カスタマイザー自体にメニューを追加するスキルが必要になります。
【比較】ArkheとSWELLの料金・ライセンスの違い
ArkheとSWELLの「料金とライセンス」の比較です。
Arkheは無料テーマなので、テーマ本体だけの利用であれば無料です。Arkhe Proパックなど、追加オプションを利用する場合に限り料金がかかります。
料金の比較
比較項目 | Arkhe | SWELL |
---|---|---|
テーマ料金 | 無料 | 17,600円(税込み価格) |
【追加オプションあり】Arkheの料金システム
Arkhe公式サイトではオリジナルブロックなどを有料のオプションとして販売しています。
公式 Arkhe公式サイト
Arkhe公式サイトで販売している追加オプション
追加オプション | 料金 |
---|---|
Arkhe Pro Pack(個人ライセンス) | 6,600円 / 1年 |
Arkhe Pro Pack (制作ライセンス) | 9,900円 / 1年 |
Arkhe Blocks Pro(買い切り版) | 5,500円 |
Arkhe Toolkit | 3,300円 |
Arkhe Wookit | 3,300円 |
それぞれのオプションを解説します。
Arkhe Pro Pack
追加オプション | 料金 |
---|---|
Arkhe Pro Pack(個人ライセンス) | 6,600円 / 1年 |
Arkhe Pro Pack (制作ライセンス) | 9,900円 / 1年 |
Arkhe Pro Packは以下の製品が含まれています。
中身
- Arkhe Blocks Pro
- Arkhe Toolkit
- Arkhe CSS Editor
- プランに応じたライセンスキー
個人ライセンス、制作ライセンスともにサブスクタイプの料金システムです。個人ライセンスは自社サイトのみで利用するユーザー向け、制作ライセンスはWebサイトを受注制作するフリーランスや制作事業者向けです(参考:ライセンス禁止事項について)。
Arkhe Blocks Pro
追加オプション | 料金 |
---|---|
Arkhe Blocks Pro | 5,500円 |
Arkhe Blocks Proはブロックエディター上で使えるオリジナルブロック・プラグインです。導入すると、以下のブロックが利用可能になります。
オリジナルブロック
- タブブロック
- ステップブロック
- タイムラインブロック
- リッチカラムブロック
- ボックスリンクブロック
- スライダーブロック
- ブログカードブロック
- 投稿リストブロック
- 固定ページリストブロック
- RSSブロック
Arkhe Toolkit
追加オプション | 料金 |
---|---|
Arkhe Toolkit | 3,300円 |
Arkhe Toolkitは、Arkheの各機能を拡張するプラグインです。
拡張機能の一例
- パーツキャッシュ
- カスタマイザーの設定項目追加
- ウィジェットエリアの拡張
- 独自ショートコードの追加
Arkhe Wookit
追加オプション | 料金 |
---|---|
Arkhe Wookit | 3,300円 |
Arkhe WookitはArkheとWooCommerceを使ってECサイトを作る人向けのプラグインです。
【買い切りタイプ】SWELLの料金システム
SWELLの料金システム | |
---|---|
価格 | 17,600円(税込み価格) |
更新料金 | なし |
公式サイト | SWELLをダウンロード |
SWELLは有料テーマで、価格は17,600円です。
一部の有料テーマはサブスク的な料金システムで、毎月だったり、毎年更新料金がかかるものがあります。
サブスク系のテーマ
- Lightning G3
- Snow Monkey
- SONIC
SWELLは買い切りタイプ。一度料金を支払うだけで、サブスクのような追加料金はありません。料金にはテーマのアップデートが含まれています。
SWELLにはArkheのような追加有料オプションは一切ありませんので、テーマのみの購入です。
ライセンスについての比較
Arkheテーマのみ利用する場合とSWELLとの比較です。
比較項目 | Arkhe | SWELL |
---|---|---|
自社サイト | 使いまわし可能 | 使いまわし可能 |
第三者のサイト | 使いまわし可能 | 使いまわし可能 |
Arkhe、SWELLともにGPLライセンスです。自社サイト、受注制作で第三者のサイトを作るといったケースでも追加料金はありません。
ライセンスに違いはありません。
ArkheとSWELLのどっちを選ぶべきか?
どっちのテーマを選んでいいか悩みますよね?
テーマの選び方ですが、「作成したいサイトの種類」と「サイト制作する人のスキル」によりけりです。
ブログを作る場合と、Web制作事業者が企業サイト制作をする場合を想定して説明します。
ブログなら装飾機能の豊富なSWELLが楽
比較項目 | Arkhe | SWELL |
---|---|---|
オリジナル装飾の種類 | ほとんどなし | 豊富 |
SWELLはもともとブログユーザー向けに開発されたテーマです。
ブログの主役はテキスト。SWELLはテキストを装飾する機能が豊富です。種類が多いだけのテーマもありますが、SWELLのエディター機能はとにかく使いやすいのが特徴。
種類が多いだけのテーマもありますが、SWELLのエディター機能はとにかく使いやすい。
僕は300個以上のWordPressテーマを使った経験がありますが、エディターに関してはSWELLがナンバー1だと思っています。
Arkheにはオリジナルの装飾機能はありません。無料のArkhe block、有料のArkhe Blocks Proを付け加えてもブログ向けに開発されたSWELLの装飾機能には届きません。
見出しと平文テキストだけしか使わないといった用途ならArkheでも十分かもしれませんが、ちょっと物足りない気がします。
企業サイト制作ならスキルによる
比較項目 | Arkhe | SWELL |
---|---|---|
レイアウトまわりの設定オプション | 少ない | 豊富 |
独自フックの解説 | ある | 少ない |
Arkheでのサイト制作は作りてのスキルに大きく依存します。
HTML+CSS、PHP、JSの理解力、オリジナルブロックの開発ができるレベルならクライアントの要望通りのサイトを作れます。
Arkheはあくまでサイト制作のベースとなる機能だけ搭載されているテーマです。有料の追加オプションを入れても、最終的にはプログラムコードで調整するスキルが必要です。
こんな人向け
- プログラム全般に関するスキルがある人
- 開発時間に余裕がある人
自分のスキルに自信のない人や、納品までの時間がタイトな場合はSWELLを使った方が無難です。
WooCommerceでECサイト制作するならArkhe
比較項目 | Arkhe | SWELL |
---|---|---|
WooCommerce | Arkhe Wookitで対応 | 対応していない |
WordPress人気ECプラグイン「WooCommerce」でECサイトを作る場合です。
SWELLはWooCommerceプラグインに対応していません。
公式フォーラムでSWELL開発者さんがコメントしています↓
カート機能について
SWELL公式フォーラム
WordPressを使ってEC作るならWooCommerce一択ですかね〜
だSWELLでは使えません。対応テーマを選ぶのがいいかなと。
ArkheはWooCommerce対応として、専用のプラグイン「Arkhe Wookit」を販売しています。試しにArkhe Wookitプラグインを購入してECサイトを作ってみましたが、かなり簡単にECサイトを作ることができました。
Arkheと WooCommerceで作成したサイトです↓
デモサイト
「有料はちょっと…」という人もいるかもしれません。僕の場合、有料のものでサポートやアップデートが付いていれば全然有りだと思っています。
ECサイトみたいに複雑なシステムを運用する場合、何かしらの不具合が出るのは当たり前。有料でサポート付きのプラグイン購入者であれば、問題発生時に相談できます。
ArkheでのECサイト制作については次の記事で解説しています。
SWELLを購入できるのは公式サイトだけ!
SWELLを販売しているのはSWELL公式サイトだけです。
SWELLのテーマを公式サイトの販売価格より安く設定し転売しているユーザーが報告されています。
公式サイト外で販売されれていたケース
- メルカルなどのフリマサイト
- ココナラなどのクラウドサービス
SWELL公式サイトより安い価格で販売しているようですが、騙されて購入しないようにしましょう。
SWELLはバージョン2.5.5から「ユーザー認証システム」が導入されています。公式サイトでユーザー登録し、SWELLをを有効化するドメインを指定するシステムです。
テーマのアップデートができないと最新のWordPressバージョンで使えないといったトラブルが発生します。
「騙されて購入してアップデートできない!」といったユーザーが、SWELL開発者さんに泣きつくようなこともありました↓
現在、弊社からの正規販売ページから購入いただいた方しか会員サイトに登録できないようになっており、サポートを受けたりテーマのアップデートには登録が必要です。
— 了🌊SWELL開発者 (@ddryo_loos) December 21, 2021
別の転売元から購入して「会員サイトに登録できない」と問い合わせいただいても弊社では対応はできません。
SWELLは特典付きでの販売も禁止されています。
怪しい勧誘があっても、誘いに乗らず公式サイトから購入しましょう。
まとめ
WordPress有料テーマ「Arkhe」と「SWELL」の違いを解説しました。
ArkheはWeb制作のベースとしてのテーマ。不要な機能がほとんど搭載されておらず、コードレベルで修正しながらサイトを作っていくとった用途に適しています。
テーマ本体は無料。追加オプションを購入することでオリジナルブロックを増やすことができます。レイアウト周りの調整などにはプログラムの知識が必要です。
SWELLは完成しているプロダクト。機能も豊富で独自カスタマイズ抜きでブログや企業サイトを作ることが用意です。
用途と自分のスキルにあったテーマを選びましょう!